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中耳炎とは?原因や症状、種類別の治療方法、受診の目安を解説

[2026.08.25]

耳は音を聞き取るだけでなく、人との会話や周囲の状況を把握するうえでも大切な器官です。そのため、耳の痛みや聞こえにくさが生じると、仕事や学習、睡眠など日常生活にも影響します。特に小さな子どもは、自分の症状を言葉で伝えにくいため、周囲の大人が変化に気づくことが重要です。

耳の症状は、痛みの強さだけでは状態を判断できません。強い痛みが現れる中耳炎もあれば、痛みが目立たないまま聞こえに影響するものもあります。ここでは、中耳炎の原因や症状、種類ごとの治療方法、受診の目安について解説します。

 

中耳炎とは

 

中耳炎とは、鼓膜の奥にある中耳で炎症が起こる病気です。中耳には耳小骨と呼ばれる小さな骨があり、鼓膜の振動を内耳へ伝える働きをしています。中耳に膿や液体がたまると音が伝わりにくくなり、耳の詰まりや聞こえにくさが現れます。

中耳と鼻の奥は、耳管という細い管でつながっています。耳管には、中耳の空気圧を調整し、分泌物を鼻の奥へ排出する役割があります。感染や粘膜の腫れによって耳管の働きが低下すると、中耳に炎症や液体がたまりやすくなります。

 

中耳炎の主な種類

 

中耳炎には、急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎などがあり、それぞれ症状や治療方法が異なります。

・急性中耳炎
かぜなどをきっかけに、細菌やウイルスが中耳へ入り、急に炎症を起こします。耳の痛みや発熱が現れやすく、中耳に膿がたまると鼓膜が腫れます。炎症が進むと、耳だれが出る場合もあります。

・滲出性中耳炎
中耳に液体がたまる病気です。強い痛みや高熱が出ないことも多く、聞こえにくさが主な症状になります。

・慢性中耳炎
鼓膜に開いた穴や中耳の炎症が長く続く病気です。耳だれや聞こえにくさを繰り返すことがあります。

・真珠腫性中耳炎
鼓膜の一部が内側へ入り込み、周囲の骨に影響を及ぼすことがある病気です。進行すると、難聴やめまいなどにつながる場合があります。

 

中耳炎の原因

 

急性中耳炎の主な原因は、鼻やのどで増えた細菌やウイルスが、耳管を通って中耳へ入り込むことです。かぜや鼻炎、副鼻腔炎によって鼻の奥に炎症が起こると、耳管の粘膜も腫れ、空気や分泌物が流れにくくなります。

子どもは大人に比べて耳管が短く、傾きも緩やかなため、鼻の奥の病原体が中耳へ入りやすい構造です。免疫機能が発達途中で、かぜを繰り返しやすいことも関係します。滲出性中耳炎では、急性中耳炎後の液体が残ることや鼻炎、アデノイド肥大なども原因になります。

 

中耳炎で現れる症状

 

急性中耳炎では、耳の痛み、発熱、耳の詰まり、聞こえにくさなどが現れます。中耳に膿がたまり、鼓膜への圧力が高まると、脈打つような痛みを感じることがあります。鼓膜に穴が開くと耳だれが出て、痛みが一時的に軽くなる場合もあります。

乳幼児では、急に泣く、機嫌が悪い、耳を頻繁に触る、眠りが浅いといった様子が手がかりになります。滲出性中耳炎では、呼びかけへの反応が弱い、テレビの音量を上げる、聞き返しが増えるなど、聞こえの変化が目立ちます。

 

中耳炎の検査と診断

 

診察では、耳鏡や顕微鏡、内視鏡などを用いて鼓膜を観察します。急性中耳炎では、鼓膜の赤みや腫れ、中耳にたまった膿の状態を確認します。耳だれがある場合は、耳だれを採取して細菌培養検査を行い、原因菌や有効な抗菌薬を調べることもあります

滲出性中耳炎が疑われる場合は、鼓膜の動きや中耳の圧力を調べる検査、聴力検査などを行います。慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎では、耳小骨や周囲の骨への影響を確認するため、CT検査を行う場合があります。

 

中耳炎の治療方法

 

急性中耳炎の治療は、年齢や症状の強さ、鼓膜の状態を踏まえて決めます。軽症では、鎮痛薬を使用しながら経過をみることがあります。細菌感染が疑われる場合や症状が強い場合には抗菌薬を使用し、膿が多くたまっているときは鼓膜切開を行うこともあります。

滲出性中耳炎では、鼓膜や聴力の状態を確認しながら経過をみるほか、鼻炎など原因となる病気を治療します。液体が長く残り、聞こえへの影響が続く場合は、鼓膜に換気チューブを入れる手術が検討されます。慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎では、手術が必要になる場合があります。

 

中耳炎を放置した場合の影響

 

中耳に炎症や液体がたまった状態が続くと、音が伝わりにくい伝音難聴が生じます。特に乳幼児期は、周囲の言葉を聞きながら言語を身につける時期です。聞こえにくい状態が長引くと、会話への反応や発音、言葉の発達に影響する可能性があります。

炎症が慢性化すると、鼓膜に穴が残り、耳だれや難聴を繰り返すことがあります。真珠腫性中耳炎が進行した場合は、耳小骨や内耳、顔面神経などへ影響が広がることもあります。痛みがなくなった後も中耳に液体が残る場合があるため、経過の確認が必要です。

 

耳鼻咽喉科を受診する目安

 

耳の痛み、発熱、耳だれ、耳の詰まり、聞こえにくさがある場合は、耳鼻咽喉科へ相談してください。強い痛みや高熱が続く、耳だれに血が混じる、呼びかけへの反応が弱い場合は、早めの受診が必要です。乳幼児では、耳を繰り返し触る、眠れない、機嫌が悪い状態が続くときも受診の目安になります。

中耳炎は、痛みが治まっても鼓膜や聴力が回復していないことがあります。自己判断で通院や薬を中断せず、医師の指示に沿って経過を確認することが大切です。中耳炎を繰り返す場合や聞こえに不安がある場合も、原因となる鼻の病気を含めて耳鼻咽喉科で相談しましょう。

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